2014年セミナーレポート
第59回AMセミナーin東京 |
開催日 | 2014年12月7日(日)- 8日(月) |
開催場所 | 東京 味覚糖UHA館 |
受講者数 | ベイシック12名 アドバンス41名 |
協力企業 | エンタプライズ、陽春堂(敬称略) |
プログラム | ベイシック アドバンス |
講義内容 | |
一日目 | |
ベイシック | 菊地先生が担当。 ベイシックリサーチではアクティベータ・メソッドの歴史から発展に至るまでの研究、そして神経機能障害について学びます。 アクティベータ・メソッドの根幹である哲学と、それを裏付ける研究を学び、理解を深めます。 その後、ベイシック・スキャン・プロトコルのプレゼンは座学と実習を交えながら行われました。 アクティベータ・メソッドのセミナーを初めて受講された方には、インストラクターがデモ治療として施術を行い、アクティベータ・メソッドを体験してもらいました。 |
アドバンス | 保井先生が担当。 アドバンスのリサーチは、アクティベータ5の開発経緯やより優れた振動周波数について学びます。 アクティベータ・メソッドのアジャストメントが、どのような作用で神経系の受容器に働きかけているのかを理解することで、臨床での意識も変化することと思います。 リサーチ後からは、アドバンスのプレゼンです。 40数年のアクティベータ・メソッドの歴史の中で、臨床的に発見されてきた数々の応用技術を検証し、プログラムとしてまとめられています。様々な臨床の場面に対応する技術を磨き、スキルをあげることにつながります。 プレゼンターである保井先生の経験も紹介され、セミナー後のアンケートからそのような臨床的な経験をもっと聞きたいというレスポンスもありました。 |
認定試験 | 担当:國井先生、関先生、土子先生 8名の受験者がありました。筆記試験は8名全員が合格し実技試験に臨みましたが、厳正な試験合格基準に到達された受験生は4名のみとなりました。新しく2名のアドバンス認定者、2名のベイシック認定者が誕生しました。 おめでとうございます。 認定試験は、アクティベータ・メソッドを受けられる患者さんが安心して施術を受けられるように、厳正に合格基準を設けています。 |
講義内容 | |
二日目 | |
ベイシック | 初日では、ベイシックスキャンプロトコルの胸椎までを紹介しました。 残りの肩甲帯、頸椎・後頭骨のプレゼンを國井先生が担当し、残った時間でベイシックの総復習と、2日間で学んだアクティベータ・メソッドを実際に行ってもらいました。 インプットだけではなく、アウトプットしながら学びを深めていくことが、早くスキルを身につける秘訣でもあります。 |
アドバンス | 前日に引き続き、保井先生によるアドバンスプログラムのプレゼンが行われました。 こちらでも小グループに分かれ、実際に受講生同士でアウトプットしながら、スキルアップをしていきます。 |
合同実技 | テーマ別のグループに分かれて実技を行いました。 テーマは次の6つです。 1. 下肢長検査(初級:型) 2. 下肢長検査(上級:反応の習得) 3. コンタクトポイント復習(基礎レベル) 4. コンタクトポイント復習(中級レベル) 5. 臨床基礎スキル 6. 臨床中級スキル 自分の学びたいグループに参加してもらい、伸ばしたいスキルを徹底的に磨いてもらいます。 今回も「2. 下肢長検査(上級:反応の習得)」のグループを希望される方が多く、アクティベータ・メソッドの根幹である検査の安定を求める大切さが浸透していると感じました。 インストラクターはテーブルを巡回し、その場で質問に答えながら実技のフィードバックを行い、必要であればデモを行いました。 より厳密に、より忠実に身体のことを考えてアクティベータ・メソッドを使用している受講生が多く、その姿を見て、私も多くのことを学ばせていただきました。 |
ワーク | ビギナー参加者の脚長検査のスキルの上達度がとても早い印象がありました。 見て学ぶ技術はとても大切です。身体の反応を引き出す検査ですので、脚長検査の理屈・方法(型)も大切ですが、感覚(反応)がとても重要です。この感覚(反応)は、言葉では伝えきれないものです。 ですから、インストラクターの検査法を見て、何が自分と違っているのかを考え、試行錯誤して身につけていくことが大切になってきます。 自分にとって良いお手本を見つけたら、徹底的に観察することをお勧めします。 |
認定試験 | 認定試験は多くの方が緊張されています。その気持ちはよくわかりますが、とてももったいないと思います。 試験前には緊張をほぐして試験に臨んでいただきたいですが、適度な緊張は自分を成長させる要因だと認識して、緊張の中にも挑戦を楽しんでいる自分を感じて臨んでいただければと思います。 今回の試験では、緊張のためか試験問題を最後まで聞かずに、全く違うことをしてしまった方がいました。その項目では点数がつけられないので大幅な減点になってしまいました。もったいないですね。 また、逆にほぼ減点するところのない方もいました。普段からアクティベータ・メソッドを使い、自信を持って行っていることがひしひしと伝わってきました。 認定取得はアクティベータ・メソッドのゴールではありません。むしろそこからが始まりです。 認定取得を目的とせず、それを手段としていただき、臨床現場で多くの患者さんに還元するという形で目的を果たしていただけるととても嬉しく思います。 |
謝辞 | セミナーにてアクティベータ・メソッド関連の書籍を販売していただいたエンタプライズ北島様、自律神経測定器のデモ販売を行っていただいた陽春堂の小久保様、ご協力ありがとうございました。 また、年末の忙しい時期にご参加いただいた先生方、ありがとうございました。 |
次回 | 第60回AMI公認AMセミナー 開催日:2015年2月1日(日)〜2日(月) 会場:大阪市 新大阪丸ビル別館 プログラム:ベイシック/インターミディエイト(脊椎・骨盤・TMJ) |
文責:國井 継之介 |
第58回AMセミナーin大阪 |
開催日 | 2014年10月5日(日)- 6日(月) |
開催場所 | 大阪市 新大阪丸ビル別館 |
受講者数 | ベイシック17名 インターミディエイト17名 |
協力企業 | 江崎器械株式会社、エンタプライズ、陽春堂(敬称略) |
プログラム | ベイシック(基礎) インターミディエイト(四肢) |
講義内容 | |
ベイシック | 保井先生がリサーチとプレゼンを担当。 リサーチはAMの歴史、発展経緯、哲学を含む講義です。サブラクセーションを構造として捉えず、神経の乱れ、すなわち神経関節機能障害として捉えるといった講義でした。機械的医療から有機的医療へのターニングポイントになる内容です。 ベイシックは、初心者や受講回数の少ない方を中心に、丁寧で詳細な説明と、各論の座学と実技というバランスの取れた内容でした。初受講生は施術を体験することにより、他のテクニックとの違いや効果を感じることができました。 二日目は、菊地先生、岩崎先生が担当し、受講生はそれぞれのインストラクターから指導を受けることにより、違った学びができたと思います。 |
インターミディエイト | 菊地先生がリサーチとプレゼンを担当。 リサーチは、アクティベータ器の歴史、開発目的、競合器種と旧アクティベータ器との周波数の違いなどの内容です。これらを理解するとアクティベータ器の扱い方も変わり、効果もアップすると思います。 プレゼンは四肢編で、スポーツ障害や日常でも頻繁にみられる肩関節、膝関節などの障害に対するアプローチを中心に、座学と実技で進められました。臨床で頻繁にみられる症例を紹介しながら進めたことで、四肢の取り組み方が理解できたと思います。 二日目は保井先生と関先生が担当。一日目とは違った学びがあったと思います。 |
認定試験 | 担当:菊地先生(筆記試験)、岩崎先生、関先生(実技試験) 受験者は5名でいずれもベイシック受験でした。筆記試験は全員が高得点で合格しましたが、実技試験は2名の合格でした。 合否を分けたポイントは、CPやLODの不正確さです。これも基本ができていないようです。 実技試験は2名の試験官で行い、ビデオ撮影をして、厳正な採点で合否を決定します。ハードルは高いかもしれませんが、そこがAMI公認認定、ANJ公認認定です。 認定取得は施術者の自信になり、患者との信頼関係が強くなります。多くの受講生に取得してもらいたいと思います。 |
症例報告 | 菊地光雄先生が「ヘパーデン結節」と「急性足関節捻挫」の報告を行いました。 「ここで強調したのはAMは病理を治療するのではなく、神経機能障害を改善することが目的」「構造的な知識や痛みや病理にめをむけてしまい。本質的なことを見失い、症状改善の遅延を招くことになる」 今まで構造的な考えで施術をしていた方には、神経関節機能的な考えに基づいたAM施術であることが理解できたと思います。 |
合同実技 | テーマ別のグループに分かれて実技を行いました。 テーマは次の6つです。 1. 下肢長検査(初級:型) 2. 下肢長検査(上級:反応の習得) 3. コンタクトポイント復習(基礎レベル) 4. コンタクトポイント復習(中級レベル) 5. 臨床基礎スキル 6. 臨床中級スキル 各自のレベルや受講回数に合わせて、受講生自ら選択して学べる無理のない実技です。 グループごとに、患者、施術者、タイムキーパー、オブザーバーになり、設定されたタイムでテーマに沿って実技を行います。患者、オブザーバー、施術者の順でフィードバックしあい、学びを深めることができるようになっています。 このグループワークは、通常のセミナーのように一方的な知識や技術の提供ではなく、受講生が自主的に参加して、見て、聞いて、体験し、フィードバックによって学習効果が高まることが狙いです。 グループワークは、技術の習得はもちろん、普段の臨床のようにロールプレイすることで、患者と施術者のコミュニケーションや時間管理が学習でき、明日からの臨床に役立つ実践的なワークになっています。 |
- 初受講でインストラクターから施術を受けた感想(鍼灸師 初受講)
ここ数日間、立位での腰のだる重さと痛み、頸~肩にかけての痛み、吐き気などの症状が出ていました。岩崎先生に治療を受けて可動域制限を再確認し、一つ一つの矯正で軽くなり膝が屈曲しやすくなるのを感じました。
治療後は目が開き身体が軽くなるのを実感しました。又、本人が自らその効果を実感し、患者本人が身体のことを考えさせる語り口に信頼度が増しました。
アクティベータに感激し私も自分の治療を充実させるためにそのスキルを習得したいと思います。岩崎先生ありがとうございました。
- 認定試験を受けた感想(理学療法士 6回受講)
今回の大阪会場で認定試験2回目でしたが緊張と焦りで思うようにできませんでした。日々の臨床でいかに曖昧な治療を行っていたことに気づかされる試験でした。
インストラクターの施術を受けると下肢長検査では脚を持たれている実感がないようなソフトタッチで、コンタクトポイントも迷いなく的確なアジャストで大変勉強になりました。
受講生の方からも客観的なアドバンスを頂けるため普段自分では気づかない点も指摘をくださるので、その点でも勉強になりました。
- 国際アドバンス認定取得受講生の感想(カイロプラクター、理学療法士 15回受講)
私はカイロプラクターと理学療法士ですが、理学療法にはコンセプトはあるが、手技がありません。カイロはひとつのスキルですから1回セミナーに出たくらいではモノにならないと思います。
空手や日舞を1回学んで出来る人はいません。15回セミナーに出てもそれは同じです。身につけたスキルは、やはり日々の繰り返しで維持できできるもので、やらなければすぐにスキルは失われます。
又、定期的に指導を受けなければ知らず知らずに妙なクセがついたりするので何度もセミナーに出て、情報のアップデートのみならず、自身のスキルを見直す必要を感じています。
ワーク | ベイシック、インターミディエイトの人数が同数で、回数やレベル的にはバランスの良いクラス分けとなりました。同レベルの共有により深い理解ができたようです。 初心者や回数が浅い受講生は、非常に熱心に学ぶ姿勢が見られました。10回以上(すべて認定者)の受講生は、基本の下肢長検査に癖がついて正確な評価ができなかったり、CPやLODの曖昧さが目立ちました。 セミナーの大きなテーマは「基本に忠実、基本に帰る」でした。臨床に戻ると基本を忘れて癖がついたり、我流になり基本動作ができなくなります。そんな時は必ず基本に戻り、忠実にできているか確認することが大切です。 もうひとつ気になったのは、P1での下肢長検査の評価が疑わしい方が見られました。これも基本通りの手順で行えば問題ないはずですが、その基本ができず、反応を見きれないようでした。 |
謝辞 | いつもセミナーに協力してくださる江崎器械株式会社様、エンタプライズ様、陽春堂様にお礼申し上げます。 また、台風の影響で交通機関に乱れが出ているにもかかわらず、ご参加いただいた受講生の皆様、ありがとうございました。 |
次回 | 第59回AMI公認AMセミナー 開催日:2014年12月7日(日)〜8日(月) 会場:東京 味覚糖UHA館 プログラム:ベイシック/アドバンス (アドバンスは年1回のみ。プログラムの内容はインターミディエイトとは違います。) |
文責:菊地 光雄 |